ボトックスを注入することで日常生活で癖付いてしまった不必要な表情筋の動きを弱らせることにより、額、眉間、目尻などのシワを目立たなくする方法です。
一時的に表情筋を麻痺させて表情筋に伴うシワを治療するもので、筋肉に注射した場合は即効性があり、2・3 日から1週間で効果が出て、3〜6ヶ月持続します。治療も5分程度で終了します。
顔のボックス注射の成分

ボトックス注射の主成分は、ボツリヌス菌という細菌から産生される「ボツリヌストキシン」というタンパク質の一種です。
ボツリヌス菌には、A型からG型までの七種類あります。
このうち、A、B、C、E、F型は食中毒などの病気をヒトに起こしています。
C、D、E型は哺乳類、鳥類、魚類に病気を起こしています。
ボツリヌス菌はA型からG型までの七種類いずれも神経に対して毒性を発揮する毒素であるボツリヌストキシンを産生します。 A型のボツリヌストキシンをボトックスと呼んでいます。厳密にいうとボトックスと呼べるものは、アメリカのアラガン社製のものだけです。
他にもA型ボツリヌス毒素を使用した治療や、美容法などをまとめて「ボトックス」と呼ぶようになっています。 ボトックスは眼瞼痙攣・顔面痙攣・斜視などの治療にも用いられており厚生労働省でも認められています。
現在は表情筋によってできるしわ治療としても使用されており、アメリカFDAの認可も受けており安全性も認められています。
顔のボトックス注射がしわをなくす原理
表情しわは表情筋の繰り返される運動によって深く刻まれていきます。
表情筋を動かす運動神経の末端は、表情筋などの筋肉に密着していますが、筋肉細胞と神経細胞との間にはわずかな間隙があります。
この間隙に神経細胞からアセチルコリンが放出されることにより、アセチルコリンが表情筋の筋肉細胞の受容体に結びつき、 表情筋の収縮を起こします。ボトックス注射は、神経細胞からのアセチルコリンの放出を止めることにより、 筋肉の収縮を起こらなくします。この結果、運動神経のコントロールを受ける表情筋の弛緩が起こります。 神経細胞の中には、アセチルコリンが詰まった小胞が多数浮かんでいます。
この小胞は、Synaptobrevinという手を出しています。
一方、神経細胞の細胞膜は、細胞内に向かってSNAP-25とSyntaxinとから構成される手を出しています。
この両方の手が握手することで、アセチルコリンが詰まった小胞は細胞膜まで引き寄せられて、 中身のアセチルコリンが神経細胞から放出されることになります。
ボツリヌス菌毒素は、酵素の一種で神経細胞に入り込みこれらの手を破壊することで握手をできなくし アセチルコリンの神経細胞からの放出を止めてしまいます。
ボトックス注射はSNAP-25を分解することでアセチルコリンの放出を抑制し、その結果表情筋の収縮が抑制されてしわができなくなります。
ボトックス注射の効果に関するよくある質問
- 目尻にボトックス注射をしましたが、効果がよくわかりません。
- ボトックスは表情筋の動きを鈍らせることにより、しわをできにくくします。目じりのしわ はカラスの足跡ともいわれ、ボトックス注射の効果がでやすい適応部位です。 ただし、ボトックスは、全てのしわに効力を発揮するというわけではありません。効果は、主に 顔の表情筋によってできる表情しわに限られています。ボトックスで効果がないしわは、 簡単に言うと無表情のときにも刻まれているしわです。通常目じりのしわは表情じわな のでボトックス注射が効果的ですが、無表情のときにも刻まれるほどしわが深くなった 場合はボトックス注射のみでは不十分です。深く刻まれてしまったしわにはヒアルロン 酸注射やPRPなどが適応になってきます。目尻のボトックス注射も全く効果がないわ けではなく併用することをおすすめします。
- ボトックス注射をしてみたいのですが、内出血や腫れのリスクはありますか?
- ボトックス注射による腫れは当日のみです。ボトックス注射の腫れはごくわずかです。 入浴やアルコール、激しい運動は腫れを助長するため、ボトックス注射当日は控えていただいています。 ボトックス注射の内出血は極めて稀ですが、内出血が起きても点状で十分メイクで隠れる程度です。 ボトックス注射の内出血は2週間以内に消失します。













